PDFBoxを使ってPDFを作成する(その2)

PDFBoxを使ってPDFを作成しようとしたところ・・・という話でした。

5.改行、改ページができない

できない、と書きましたができるんです。
改行は
cos.newLine();
改ページは
page = new PDPage();
document.addPage(page);

でできます。でもそうじゃないんです!
長い文やページを超える文を出力するときに、自動で改行や改ページしてほしいんです!
結論。できません。
そういうものかもしれませんが、なんとなく自動でできるような気がしていました。
ということで、文字数/行数を自分でカウントして、よきところで改行/改ページを入れる方法で解決しました。
コードは汚いので割愛します。。

6.ファイル保存でOutOfMemoryError発生

今回、1000ページ(数百MB)以上のPDFを作成することもあったのですが、
document.save("sample.pdf")
のところでOutOfMemoryが発生することがありました。
調べたところ、ページ数が多いと発生することがあるという記事を見つけました。
(ちなみにJDK1.6限定で、1.7だと発生しないとのことです。今回の環境は1.6でした。)
この記事なんですが、リンク切れで表示できません。一応、URLはこちらです。
http://www.gcgate.jp/engineerblog/2013/12/06/223/
記事によると
・ある一定ページ数になったらPDFをファイルに書き込む
・その書き込んだPDFファイルを読み込みページを追加する
・繰り返す
で解決したということだったので、これを試したのですが解決せず。
いろいろ試して、PDFファイルを分割して保存する方法で解決できました。
これもコードは割愛しますが、ページ数を自分でカウントして、決まった件数のときにファイルを保存する、という流れです。
今回のケースは、ページ数が多いというより、ファイルサイズの大きさによるような気がします。
分割する際ファイルサイズでできればいいのですが、それは厳しいのでページ数で区切りました。

7.作成したファイルで検索ができない

すみません。これはまだ解決できていません。
1つ前の記事で書いた通り、今回日本語を表示するためにIPAゴシックを使いました。
すると、作成したPDFをAdobeのPDFリーダー等で開いて、検索しようとすると
検索できるファイルと検索できないファイルがありました。何か特定の文字が含まれると検索できないようなのですが、原因となる文字は特定できていません。
また、PDFBoxで何かしら対策ができるのか、も今のところ不明です。

他のライブラリは使っていないので比較ができないのですが、PDFBox、便利は便利だけどすごく使いやすくはない、というふわっとした感想で終わりたいと思います。
あ、公式サイトのFAQは結構役立ちました。

PDFBoxを使ってPDFを作成する(その1)

JavaでPDFファイルを作成することになり、いろいろライブラリを見た結果、一番よさげだったApache PDFBoxを使うことにしました。
一応やりたいことはできたものの、困ったことやわからないことがポロポロとあったので、そのあたり書き残しておこうと思います。
ごくごく基本的な使い方(HelloWorld的な)について説明しているページはいくつか見つけたものの、そこから先の細かい使い方を書いてくれているページがあまりなかったので、どこかの誰かの役に立てばいいなと思いつつ。。。

1.ダウンロード

公式サイトのダウンロードページからダウンロードします。

2.HelloWorld

特に難しいことはありません。以下のコードでHelloWorldと出力されます。正確には出力されたPDFファイルが作成されます。ですね。
細かい説明は省きます。
PDDocument document = new PDDocument();
PDPage page = new PDPage();
document.addPage(page);
PDFont font = PDType1Font.HELVETICA_BOLD;
PDPageContentStream cos= new PDPageContentStream(document, page);
cos.beginText();
cos.newLineAtOffset(0f, 0f);
cos.setFont(font, 12);
cos.setLeading(12);
cos.showText("Hello World");
cos.endText();
cos.close();
document.save("helloworld.pdf");
document.close();

※PDPageContentStreamは、1ページにつき1回生成します。
1ページの中に異なるフォントや異なる文字サイズで出力する場合は、
cos.beginText();
から
cos.endText();
までを繰り返します。

3.日本語

必要に応じてフォントをダウンロードしてください。ちなみに今回はIPAフォントを使いました。
そして、
PDFont font = PDType1Font.HELVETICA_BOLD;
の部分を
PDFont font = PDType0Font.load(document, new File("/usr/share/fonts/ipa-gothic/ipag.ttf"));
とすることで、日本語も表示することができます。

4.画像

PDImageXObject ximage = PDImageXObject.createFromFile("photo.jpg", document);
cos.drawImage(ximage, 100, 100, ximage.getWidth(), ximage.getHeight());

で画像が表示できます。

文字の表示にしろ画像の表示にしろ、それぞれ表示位置を指定できるので、1つのページに文章と画像を表示することももちろん可能です。
表示位置は、実際に出力してみて、微調整した方がいいと思います。
また、画像の表示は文字の表示に比べてかなり時間がかかります。(画像のサイズが大きいと特に)

ここまでが基本的な使い方になります。日本語も表示できる、画像も表示できる、よしよし・・・と思ったのも束の間、ちょこちょこと問題が発生するのでした。

続く

「Android」端末で「ビーコン」を受信

小さいエリアでの通信や端末同士の位置情報を利用したサービスに興味がある。
Androidの開発環境を用意したのでAndroid端末のBLEを利用した「ビーコン」について調べた。

BLEを利用した「ビーコン」は、Bluetooth機器のペアリング時使用していた、アドバタイジングパケットを利用した発信機なイメージ。
その信号をひろって「ビーコン」のIDや信号の強さなどの情報から位置情報サービスに利用するのだろうと思っている。

BLEを利用した「ビーコン」には、Appleの「iBeacon」とGoogleの「Eddystone」があるらしい。
今回は情報が多そうな「iBeacon」を対象とする。

1.テスト用のアプリのインストール

自分で書いたコードが正しく「iBeacon」の受発信を行えているかをテストするためアプリとして以下のものを使用させてもらった。

2.ビーコンライブラリの登録

サンプルコードが豊富なビーコンライブラリの「AltBeacon」を使用する。
ライブラリの登録は「プロジェクトの構造」画面で行う。

「Android Studio」を起動し、プロジェクト、「プロジェクトの構造」>「app」>「依存関係」タブの「+」ボタンを押下するとプロジェクトへライブラリの登録する画面が表示される。
「altbeacon」と入力して検索ボタンを押下すると「org.altbeacon:android-beacon-library」がヒットするので選択し登録する。

「プロジェクトの構造」
ライブラリの登録

build.gradleファイルのdependenciesに次の行が追加されていることを確認。

3.BLE関連のPermissionの追加

BLEデバイスにアクセスできるように「app/src/main/AndroidManifest.xml」に次のような設定を追記。

4.「Android」端末側の設定

Bluetoothにアプリケーションがアクセスできるようにするため「Android」端末側の設定が要るようだ。まず、Bluetoothを有効にする。

一度アプリケーションをデプロイした後に、
「設定」>「端末管理」>「アプリケーション」>[デプロイしたアプリケーション]をタップする。「アプリ情報」の「許可」をタップすると「位置情報」の許可設定ができるようになっているので有効にする。(※)

※この許可をしていないと下のようなメッセージが出力されBluetoothにアクセスできない。

5.ビーコン受信のJavaコード

6.実行

上記のコード実行しiOS版の「Beacon入門」から「ビーコンの発信」を行うと以下のようなログが出力された。
動作しているようだ。

次は発信(送信)を試そう。